寺田研究室学生部屋ページ > 論文 > プログラム実行における関数呼び出しの可聴化手法に関する研究

プログラム実行における関数呼び出しの可聴化手法に関する研究


著者

佐藤 和哉

論文名

プログラム実行における関数呼び出しの可聴化手法に関する研究

発表年月

2011年2月

発表学会等

電気通信大学平成22年度修士論文

概要

 電子アートやビジュアルデザインのためのプログラム言語であるProcessingやActionScriptなどによって,本来はプログラマではない人がプログラミングを行う場面が増えている.ただ,プログラミング初学者にとっては,デバッガや開発環境の扱いに不慣れであったり,コンピュータそのものに対する知識が乏しいなど,種々の理由によりプログラムの内部動作を把握したり確認することは難しい.このような初学者の課題に対し,プログラム動作の可視化や可聴化といった手法でプログラミングの学習やデバッギングを支援する研究がある.

 本研究では,特にプログラムの実行時における関数呼び出し構造の可聴化に注目し,様々なプログラムに対して3つの可聴化手法を適用して,その効果を確認するためのシステム開発を行った.ここでは音楽的な表現手法を導入した可聴化を主に考えており,本システムでは特にリズム演奏のパターンに着目した手法について扱う.可聴化した結果を聴きとり,各手法にはどのような効果や利点があるのかを検証することが本研究の目的である.

 検証した結果,手法Iはユーザ自身がシーケンスや楽器を詳細に設定できることからエンターテイメントよりの手法であるといえる.手法IIは,特に大規模なプログラムの構造を把握することに長けていたといえる.手法IIIは,特に関数呼び出しの親子関係を把握することに長けていたといえる.
  今後の課題として,ドラムやパーカッションなどが複数音鳴っていてその状態を聞き分けることがどの程度可能か,という認知的な課題が考えられる.また,どのような関数呼び出し集合から音が生成されているのか視覚的にも理解しやすいユーザインタフェースを導入し,初学者の理解をより向上させることも必要と考えている.

ファイル

http://sp.ice.uec.ac.jp/thesis/sato_master.pdf